お向かいにあるカイロ療院さんの患者さんが、誤って突っ込んできて壊れてしまったブロック塀の修繕工事です。
もちろん自動車事故なので、支払は保険会社なのですが、意志に関係なく破損してしまったお客様(所有者)の気持ちに立って慎重に進めなければいけません。
幸い、随分おおらかなご夫婦で、打合せにお伺いしたときに、”修理だけして貰えば大丈夫ですから”との声に、ホッとしました。
まず、壊れた部分の撤去作業です。
出来るだけ手作業で、埃が出ないように注意しながら、部分的にはディスクサンダーを使って取り除きます。
最後の目地モルタルを取り除くのは、職人さんの微妙な手加減で、タガネと金槌が掘り進んでいきます。
全ての撤去を終えたところ。
鉄筋(横筋)は衝突の衝撃でかなり伸びてしまったようで、曲がったままです。
奥側の欠けたブロックをモルタルで均します。
下見段階では、奥で欠けているのがわからなかったので、致し方ないですが、少し残念な気持ち。
均しモルタルが少し強度が出るまで、ガラを片付けて、準備します。
曲がった鉄筋は、切断し下段のブロック積みの邪魔にならないように少し折り曲げます。
竪目地無しの化粧ブロックなので、少しずつブロックの幅を削りながら慎重に積み上げていきます。
下段を積んだところで、横筋を元に戻し、緊結します。
修繕をすると強度が落ちてしまわないかとお客様が心配して見えたので、後から説明させて頂けるように、きっちり写真撮影をします。
証拠写真を撮ったら、モルタルを充填し、下段終了。
上段ブロックの下敷きのモルタルを並べていきます。
上段も同様に、微妙に幅を調整しながら積んでいきます。
積み終わったら、トップのモルタルを均します。
ブロックの上の余分なモルタルを拭き取り、少し時間をおいて、硬化を始めたところで再度小手で押さえます。
仕上がりは、目地が乾いてしまえば、ほとんどわからない程度まで来ました。
ご主人はお仕事でお出かけですので、奥様に確認を頂いて退散しました。
後日、印刷した写真を持ってご挨拶に伺ったところ、お茶までご馳走になってしまいました。
快く応じて頂いた、寛大なご夫婦に感謝。